2023.03.31 Friday
スクールプログラム:旭出学園(特別支援学校)高等部 (2023年3月1日)
東京都写真美術館の「おどろき盤」教材には、あらかじめ描かれた丸や三角などの図形に色を塗ることでアニメーションを作ることができる「ぬり絵」タイプの円盤があります。「おどろき盤」の魅力は、動画として円盤を回してみて面白い効果が生まれたかどうかがポイントなので、実はキレイに「ぬり絵」を仕上げることが目的ではありません。一見描きなぐったような、「ぬり絵」として「上手」ではない絵の方が、キレイに仕上げた「ぬり絵」よりも生き生きとしたアニメーションになることがよくあります。
3月の初めに私たちは「手作りアニメーション体験:おどろき盤」の出前授業を特別支援学校で実施しました。参加者は高校1年から3年までの22名。自分が描いたものがどんなアニメーションになるか、みんな興味津々で、色とりどりの「おどろき盤」を制作しました。多くの生徒の方は「ぬり絵」タイプの円盤を用いて描きました。カラーペンで枠からはみだすような元気なタッチで描いた「おどろき盤」は、回して見ると鮮やかな虹色に見えたり、力強いペンの描きぶりが躍動的なリズム感を生み出していたり、とても楽しいものになりました。
円盤上の細長い小さな隙間(スリット)越しに、鏡に映った絵を見るというアナログな鑑賞方法ではハッキリと動画の効果がわかりにくい場合には、Webアプリ「マジカループ」を用いて円盤を撮影します。「マジカループ」には「おどろき盤」のデジタル画像を回転再生する機能が備わっているため、授業での活用に便利です。今回の授業でも「マジカループ」で撮影・再生する方法を大いに活用しました。授業の終わりには、教室の前に用意されたスクリーンに生徒の皆さん全員の作品(デジタル動画)を順番に映し出して、発表会を行いました。出来上がった作品をみんなで見てみることで、体験を共有できたことも大変良かったです。生徒のみなさんが興味をもって参加してくれたことで充実した出前授業となりました。